森で絵を描くのって素敵ですね。アンリ・エドモン・クロスの「森の風景」という絵をご存じでしょうか？紫、青、緑などの寒色を主調に描かれたオリーブの低木の風景。木々の下生えの草を食む山羊のような動物は、牧歌的な雰囲気を与えています。エルンスト・ガイガーの描いた「森の小道」という絵もあります。モネの描いた「サンジェルマンの森の下草」は有名な絵画ですね。

森の描かれた絵画が好きな人たちもいます。森を描くのが好きなアーティストもいます。現代の私たちは、人工的な直線、規則的な造形に囲まれて生活していますが、自然の風景には直線がありません。ところが、直線を 不規則に並べるとぬくもりのある雰囲気がでてきて中和されます。自然のリズムは、自然界にしかつくれない不規則なリズムです。緑は安心感や調和を表わす色で、心を穏やかにしたり、リラックスさせてくれる効果があります。その緑のグラデーションは、どこまでも広がります。光を反射する葉っぱも、よく見ると一枚一枚違います。形も反社も違います。森には描くべき素材が溢れています。マクロでもミクロでもどちらにも奥深く対応してくれます。森を通して光を描くのも素敵です。印象派の画家のように、光を表現するのは、コントラストだけではありません。季節や時間帯までも表現できるはずです。光を通して、別の何かを際立たせて表現するのは心の中を表現する事と同じです。自分の描いた絵を通して自分自身の心に気付かされることだってあります。

そんなに身構えなくても写生はできます。楽しみながら絵は描けます。油絵じゃなても、スケッチブックで十分楽しめます。眺めのいい場所にたどり着いても、ただ景色を眺めるだけでは5分も持ちませんね。久しぶりに絵を描いてみるってどうでしょうか？アウトドアの芸術家って素敵ですね。