「森林セラピー」はすでに科学的に検証された生理的・心理的効果をともなう一歩進んだ森林浴です。ストレスを改善し、心を癒す効果が期待されていて、単なるハイキングや気分転換の森林散策とは違います。「森林セラピー」は、森の中で寝転んだり(森林安息)、座って目を閉じたり(座観)して、「視覚」以外の感覚を研ぎ澄ましていきます。「森林セラピー」で行う「座観」とは、森の中で静かに座り、深呼吸して過ごすことです。座観することで、森に漂うフィトンチッドの香り、小鳥のさえずりや虫の羽音、木の葉を揺らす風、花の香り、などの自然をより体全体で感じることができます。現代の生活の中で私たちは常にさまざまな人工的な刺激にさらされ続けています。人類が地球上に現れて以来、圧倒的に長い時間を過ごしてきた森とはまったく違う環境で生きているのです。感覚器官を通して入ってくるいろいろな刺激は、人間にとってストレスとなっています。私たちは自分を守るために、知らず知らずのうちに感覚を閉じているのかもしれません。森林セラピーで大事なのは、五感で感じ、五感を開放すること。五感とは「視覚」「聴覚」「嗅覚」「触覚」「味覚」のことです。森の中で座ってみると木の葉のざわめき、水の流れる音、さまざまな森の音が急に大きく聞こえてくるはずです。普段は無意識のうちに閉じている「聴覚」が、緊張から開放されることで、いろいろな音をひろってくれるようになります。「座観」によって五感を開放することでリラックス効果が生まれ、ヒトが本来もっているチカラを引き出してくれるのです。
森で過ごすと、不思議と気分が解放されて、広い視野を持って物事を見つめなおすことができます。日頃私たちは細かなことで一喜一憂しながら過ごしています。物事を広い視野を持って見れるタイミングで目の前の人と話をしてみたらいいと思います。この相手が本当に自分の人生に必要なのかどうか、判断することができるかもしれません。そして、その目の前の人に本気で愛を語ってみたらいかがでしょう?たった一日かもしれませんが、この森で過ごした経験があなたの人生に大きな変化をもたらすきっかけになるやもしれません。
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