キャンプやグランピングが広く受け入れられ、一般にも浸透し、アウトドアで過ごすことがポピュラーな時代になりました。キャンパーさんも老若男女を問わず、幅広い層でキャンプを楽しむ方たちが増えたことは私たちにとっても喜ばしいことです。一口にキャンパーさんと言っても、初心者も経験者もいらっしゃると思います。こだわりを持った上級キャンパーさんやおしゃれキャンパーさんなど、キャンプは自分のスタイルを追求することができる素晴らしいアクティビティだと思います。昨今では、手ぶらで行けるキャンプ場やおしゃれなグランピング施設も増えて、キャンパーさんにとって選びやすい環境が整ってきているように思います。
それでも、キャンプ用の土地スペースを区画分けしてレンタルしてもらうという従来型のキャンプ場がまだまだ主流です。これだと、隣の家族と目が合ってしまったり、やってることを見られている感覚がゆったりできない理由になってしまっていたりして、プライバシー重視のくつろげる施設でないことがしばしばあるようです。ちなみに私は、そんな区画割りの場所にテントをはって過ごすくらいなら、家にいたほうがましだと考えてしまいます。満員電車が疲れるのは皆さんもそうだと思いますが、広大なスペースを借りて、周りを気にせずアウトドアで過ごすことを一度体験してしまうと、もう二度と区画割りキャンプサイトには戻れなくなってしまうかもしれません。
それから、「大人数で楽しめるキャンプ場が少ない」という声も耳にします。アウトドアで社内の福利厚生イベントもできますし、お客様をアウトドアでおもてなしするのも斬新だと思います。ですから、マイキャンプでは「山をまるごとレンタルできるキャンプ場」をテーマにしています。「都心から遠くない場所で広い場所を自由に使える」というコンセプトで探した結果、現在の施設に至りました。もっと多くの人がキャンプを身近に楽しんでいただければと考えております。
でも、なぜ、こういったまるごと使えるキャンプサイトが増えないのでしょうか?それは、弊社の代表者がキャンプ場に行ったことがないからだと思います。もちろん、彼もキャンプ事業立ち上げのころには、テントを張ったり、タープをはったりという作業はしていましたので、設営等はできるのですが、「俺は絶対に他の人がいるキャンプ場に泊まらないもん。他に誰もいないならいいけど、周りに知らない人がいて何かしらやってるのに、気になってしょうがないじゃないか!鼻くそだってほじれやしない!それなら家のほうがまだましだ。」という変人ぶりなのです。きっといわゆる区画割りキャンプ場を知らないからこそできた発想なのでしょう。一度でも経験してしまうと、「キャンプ場ってこういうものだ」という考えになってしまって、固定概念から抜け出せなくなるのかもしれません。そもそも、スタッフが「マイキャンプのビジネスモデルで会社が儲かるわけない!」と抗議したことがありましたが、「そりゃそうだ。こんなまるごとレンタルしたら儲かるわけないだろ!でも、楽しいほうがいいだろ。俺がお客だったらこういうところに泊まりたいんだよ!」という変な答えが帰ってきました。経営者として何を考えているのか、私たちにもよくわかりません。それでいいなら、これでいいのだと思います。 |